導入事例
かかえていた課題
スクリレで解決!
高砂市内の一括導入に最初の一歩を踏みだす原動力となったのは、当時の荒井中学校の橋本校長(写真右)でした。それを機に、令和3年度から高砂市情報教育推進委員会にて協議をすすめ、令和5年度より市内全小中学校で試験運用を開始。
学校からのお便りの印刷、クラスごとの仕分け、出欠確認、欠席者への連絡などの日常業務は、教職員の大きな業務負担となっていましたが、スクリレを導入し、個別配信や教育委員会の一斉配信を活用することによって、「個別に」「全体に」といったニーズに対応した配信をすることができ、児童生徒や保護者にとってデジタルの有効性を実感してもらうことができました。
令和6年7月より有償のオプション機能も追加し、本運用をスタートしました。
スクリレは学校と保護者、生徒だけでなく、地域の方々とのコミュニケーションを円滑にするためにも欠かせないツールです。以前は学校協議会の開催案内や見守り当番枠を印刷して郵送したり、時には教頭先生が地区の代表者宅へ自転車で回って届けたり、ファックスを送信する必要がありましたが、スクリレを通じて情報をデジタル化することで、様々な利点が生まれました。特に行事や見守り当番の中止連絡など、地域の方々との情報共有がスムーズになりました。
一方で高齢の方々にとっては、スマートフォンアプリの使用が難しい場合がありますが、孫世代の協力を得るなどして初期登録さえすれば、その後はタップするだけで情報を確認できるため、少しずつ利用が広がっています。「何か赤い丸がついているけど、タップしたらお便りが見られるようになった。これも時代だね」と学校DX化に絶賛する高齢者もおり、地域住民の方に大変好評です。もちろん、教頭先生の業務が大幅に削減されました。
スクリレは不登校対策としても効果を発揮しています。家庭訪問が難しい場合でも、スクリレを通じて進路情報などの重要な情報を確実に届けることができるようになりました。不登校対策では、一人一人の生徒に対する対応が異なるので、
返信ができる「個別連絡」は生徒とのキャッチボールができて便利です。
例えば、テキストでその生徒専用のweb会議コードのリンクを貼ると、クリックするだけで顔を合わせて話ができます。これにより、不登校の生徒やその保護者とのコミュニケーションが改善されています。また、「個別連絡」は履歴が残るのも便利でいいですね。電話だと話した記録が残りませんが、履歴があると管理職も内容を見ることができます。
部活動の連絡など、個別の連絡にも活用しています。大会参加者だけに情報を送ったり、車の手配が必要な保護者にだけ連絡したりと、きめ細かな情報発信が可能になりました。これまでは電話で車の手配や出欠の確認をしていましたが、スクリレならいつでもどこからでも連絡ができるので、部活動顧問の負担がなくなりました。
自治体チラシにおいては、印刷して学校別に学年ごとの人数に帳合して袋に入れて各小学校宛ての使送便で発送していました。チラシの原稿は自治体からメールで届き、教頭先生が都度確認し、指定フォルダーに保存し、印刷をして決裁に回します。その後、事務職員、教頭、校長が押印をして、必要に応じて保護者宛てに増刷し、生徒ら1枚ずつ配っていました。しかし、中学生ともなればほとんどの生徒が保護者にプリントを見せません。一度、生徒たちにアンケート調査を行ったところ、「家でちゃんとプリント見せた」というのは1割、実に9割が見せてない状況でした。苦労して配布したお便りの多くは教室のごみ箱に捨てられるか、机やカバンの底にまるでクッションや地層のように溜まっていて、毎日ごみを持ち歩いている状態でした。
それが「ユニット連絡」を使うと、PDF1枚で保護者に必ず届くので、市役所職員にとても人気です。これもスクリレの効能ですね。
毎月、既読状況を学校だよりに掲載しています。
既読状況が75%だった月に、「今月は80%を目指しましょう」とコメントをすると、ありがたいことに既読率が80%になりました。
当初から保護者には学校だよりを通じて「デジタル版のベルマークみたいな活動」と告知していました。「今月はちょっとポイント数が少ないですね」「お便りを読むときは、月初めなので広告バナーをついでにタップしてください」「今ならもれなく6ポイントゲットできます」と軽い一言を添えて送っています。保護者の方の目に留まっているかわかりませんが、気持ちを込めて送り続けると、ちょっとずつポイントが増えてきました。
兵庫県では、中学校の職場体験プログラム「トライやるウィーク」を実施しています。そちらでもスクリレを活用すれば、体験先の企業とのコミュニケーションやアンケートの収集がスムーズになり、学校と地域社会のつながりがさらに強化されると考えています。